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都市の夏/キングスに捧ぐ
Summer in the City


制作年1970 Scene1
邦題都市の夏/キングスに捧ぐ
原題Summer in the City
ジャンルドラマ
時間125分
フイルム16mm
カラーモノクロ
製作国西独
製作会社ミュンヘン・テレビ映画大学
監督・脚本ヴィム・ヴェンダース<Wim Wenders>
撮影ロビー・ミュラー<Robby Müller>
編集ペーター・ブルツィゴッダ<Peter Przygodda>
音楽使用曲:キンクス/ラヴィン・スプーンフル/チャック・ベリー/ジーン・ビンセント/トロッグス/グスタフ・マーラー
出演ハンス・ツィッシュラー<Hanns Zischler>(ハンス)/
ゲルト・シュタイン<Gerd Stein>/
ムリエル・ヴェルナー<Muriel Werner>(刑務所の外でハンスを出迎えるギャングたち)/
ヘルムート・ハーバー<Helmut Färber>(ヘルムート)/
シュラート<Schrat>(ロッカー)/
エッダ・ケッヒェル<Edda Köchl>(ミュンヘンの友人)/
マリー・バルディシェヴスキ<Marie Bardischewski>/
リープガルト・シュヴァルツ<Libgart Schwatz>(ベルリンの友人たち)


■ 内容

ハンスはミュンヘンの刑務所から釈放される。門の前に彼の昔の仲間が待ち受けているが、「金のありかは知らない」と過去のつながりを切ろうとする。しかし仲間はその言葉を信じず、ハンスを追いかける。女友達の家に行ったり、昔の友人を訪ねたり、ミュンヘンの街をうろつくが、どこにでも追っ手がついて来る。仕方がないのでベルリンに行くが、ここでもハンスは同じような行動をとる。ベルリンに突然冬がやって来たという新聞記事につけられた写真にたまたま映っていたのを見つけたハンスは驚いて再び追っ手が来るという思いにかられる。アメリカに行こうとしたがビザが取得できず、急いでアムステルダムに向かう。


■ 感想

ハンスは昔の仲間かに追いかけられていて、彼らから逃げるという筋立てには一応なっているものの、まともに物語があると思ってはいけない。やはりハンスのぶらぶらとした日々がドキュメンタリータッチで描かれている。ミュンヘンでもベルリンでも、おそらくアムステルダムでも同じである。都市における現代人の人間関係の希薄さがそのかみ合わない会話から感じ取ることができる…というような、もっともらしいことも言えるのだが…
実際はロング・ショットの多様による退屈な映画である。据え置きにしたカメラの長間和紙など、これまでの実験映画時代の短篇映画の方法論で撮影された長篇映画だから「これが私の最後の短篇映画」となるわけだ。ロビー・ミュラーの映像は荒々しいというか寒々しい都会の風景を移す。
この映画もまたミュージックビデオとして見ると良い。若いうちは自分が大切に思っている曲を自分自身のイメージした映像に当てはめてみたいという欲求は高いものだと実感して思う。ラヴィン・スプーンフルの「Summer in the City」がかかるシーンは確かにかっこいい。しかし、これだけ淡々として125分はさすがに厳しかった。よーく頑張って見たものだ。こっちも若くて体力があったからだろうな。


1984 東京ドイツ文化センター ヴィム・ヴェンダース特集
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