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Essay 参考図書


ヴェンダース・バンケット
ヴェンダース・バンケット
池田信雄、池田香代子訳
キネマ旬報社
1988年6月1日
181p


ムック本。「ベルリン、天使の詩」シナリオが収録されている。
ヴェンダースから思い浮かぶイメージ(ジム・ジャームッシュ) 表2
グラビア p3~p16
ヴェンダース・ロングインタビュー〔1988年3月26日〕(中条省平) p23~32
ヴェンダースとロック
 パート1 ヴェンダースのための10枚のLP(構成:樋口泰人/安井豊/山本均) p34~43
 パート2 ロッカーズ・イン・ベルリン(樋口泰人) p44~47
アンソロジー
 男はひとりで去ってゆく(片岡義男) p51~52
 恋愛志願(樹村みのり) p52~53
 裸の家族(黒井千次) p54
 もうひとつの映画の幸福のために(兼子正勝) p54~63
 旅と音楽(島田雅彦) p67~68
 ゆっくりとうんざりとうっとりと(岡崎京子) p69~70
 愛を語る冒険(細川修平) p70~76
 西部劇としての「パリ、テキサス」(川本三郎) p78~79
 映画論的映画の展開(鈴木士朗康) p79~81
 鏡の演出とライ・クーダーの寡黙な音楽(池辺晋一郎) p81~82
 男の孤独が沈むヴェンダースの世界(淀川長治+杉浦孝昭) p83
 都市の夜景(海野弘) p85~
 技術はハリウッドでも、その中にある精神性は、小津だね(ヴィム・ヴェンダース談,山口猛訳) p86
 「アメリカの友人」映画が生まれる(千葉潔) p88~89
 優しく傷つきやすい愛の独白(今福龍太) p89~92
 映画の再生(梅本洋一) p93~95
フィルモグラフィー p98~105
シナリオ「ベルリン、天使の詩」(池田信雄,池田香代子訳) p107~181
あとがき(池田信雄) p182~185
天使のまなざし
天使のまなざし―ヴィム・ヴェンダース 映画を語る
梅本洋一,鈴木圭介,山下千恵子編・構成
フィルムアート社
1988年12月15日
310p
ISBN4-8459-8876-3

「ベルリン 天使の詩」公開直後に刊行されたインタビュー集。
1.ロックが私の青春を救い、小津が私の師になった(言葉のない歌―初期の短編
最も長い短編映画『サマー・イン・ザ・シティ』
「物語ること」と「提示すること」との葛藤『ゴールキーパーの不安』 ほか)
2 私の映画は「アメリカの友人」になった(モーションとエモーション『アメリカの友人』
フィクションと死の真実『ニックス・ムービー/水上の稲妻』)
3 私はふたつの大陸の狭間に住んでいる(フィルム・ノワールの探究『ハメット』
新しい可能性の始まり『ことの次第』)
5 映画こそ天使なのかもしれない(レファレンスもなくモデルもない映画『パリ、テキサス』
天使のまなざし『ベルリン・天使の詩』)
ヴェンダース・フィルモグラフィ+スタッフ、キャスト総覧
ヴィム・ヴェンダース
ヴィム・ヴェンダース
ラインホルト・ラオ著,瀬川裕司,新野守広訳
平凡社
1992年5月20日
358p
ISBN4-582-28226-1
原題:Wim Wenders und seine Filme.

評伝としてはこれが最も詳しい。かなり個人的な状況についても突っ込んで書いてある。
映画史の中のひとつの場所
ヴィム・ヴェンダース―その軌跡(ある「映画狂」の誕生
「ニュー・ジャーマン・シネマ」の中軸として
「ハリウッド」との対決
「映画の現在」と共に)
ヴィム・ヴェンダースの映画とメディア
レパートリー―ヴェンダースの映像作業における諸要素について
ヴィム・ヴェンダース インタヴュー
採録『まわり道』
ヴィム・ヴェンダースを取り戻すために
ヴィム・ヴェンダース フィルモグラフィー
ヴィム・ヴェンダース(E/M books v.1)
ヴィム・ヴェンダース(E/M books v.1)
樋口泰人監修,エスクァイアマガジンジャパン編
カルチュア・パブリッシャーズ
1997年11月1日
223p
ISBN4-87295-002-X

新版が出たが、内容がかなり異なるため、まるで別のものとして扱った方が良い。但し全部ボールド体なので、非常に読みづらい。
ヴェンダースとその作品(樋口泰人) p51~89
ヴェンダース・インデックス(構成=樋口泰人) p90~132
ヴェンダース再訪
 ヴィム・ヴェンダース/インタビュー(大久保賢一) p136~139
 ヴィム・ヴェンダース/インタビュー(ティエリー・ジェス,フランソワ・ニネ) p140~151
小津、ヴェンダース、そして東京(梅本洋一) p152~173
メイン・ストリートのならず者(安井豊) p174~183
音をめぐる物語―ウィンターはフリッツに何を与えたのか(岸野雄一,虹釜太郎) p184~191
「距離と時間」の消失―「夢の涯てまでも」の「可能性」について(阿部和重) p192~197
大きな男の逡巡(青山真治) p198~203
night and day(宮岡秀幸) p204~209
ヴェンダースの教え(黒沢清インタビュー)(インタビュー・構成=樋口泰人,梅本洋一) p210~217
映画の「原理主義」から自由になるために(蓮實重彦) p218~221
フィルム・メーカーズ11 ヴィム・ヴェンダース
フィルム・メーカーズ11 ヴィム・ヴェンダース
青山真治責任編集
キネマ旬報社
2000年6月15日
215p
ISBN4-87376-541-2

キネ旬ムック、期待の映像作家シリーズ。
ヴェンダースは何を見据えたか
巻頭言 未だ知られざる映画作家(青山真治) p14~15
座談会 「ヴェンダースという行き方」をいかに継承するか、あるいはヴェンダース的アメリカ映画(青山真治,黒沢清,塩田明彦,樋口泰人) p16~35
第50回ベルリン映画祭リポート(とちぎあきら) p38~43
音楽論 DIG IN THE CRATES 今の音楽を見つめるヴェンダースギリギリのマナー(原雅明) p44~45

ヴェンダースの語り口
映画論 50年代ハリウッドとヴェンダース(上島春彦) p48~57
COLUMN ROAD 1 線上の運動―「さすらい」から「ベルリン、天使の詩」へ(阿部和重) p58~61
鼎談 物語の可能性と不可能性を再び考える―自分たちお映画作りにのせて(青山真治,諏訪敦彦,安井豊) p64~78
COLUMN RAOD 2 おちゃめで洒脱でしぶとい音楽家たち(板垣真理子) p80~82

初期短篇から「ブエナ★ビスタ★ソシアル★クラブ」へ
作品論「初期短編」(西嶋憲生) p84~88
作品論「都市の夏/キンクスに捧ぐ」(松田広子) p89~91
作品論「ゴールキーパーの不安」(瀬々敬久) p92~94
作品論「緋文字」(安井豊) p95~97
COLUMN ROAD 3 「ベルリン・シネマ」考(青山真治) p100~101
作品論「都会のアリス」(常石史子) p102~104
作品論「まわり道」(磯田勉) p113~115
作品論「さすらい」(山口貴義) p116~118
作品論「アメリカの友人」(万田邦敏) p119~121
作品論「ニックス・ムービー/氷上の稲妻」(佐藤真) p122~124
作品論「ハメット」(池田冬樹) p125~127
作品論「ことの次第」(北小路隆志) p128~130
作品論「パリ、テキサス」(藤原智美) p131~133
作品論「東京画」(松本圭二) p134~136
作品論「ベルリン、天使の詩」(池田香代子) p137~139
作品論「都市とモードとビデオノート」(轟夕紀夫) p140~142
作品論「夢の涯てまでも」(荻野洋一) p143~145
作品論「時の翼にのって」(稲川方人) p146~148
作品論「愛のめぐりあい」(石原郁子) p149~151
作品論「リスボン物語」(平野勝之) p152~154
作品論「エンド・オブ・バイオレンス」(坂本安美) p155~157
作品論「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(中原昌也) p158~160

ヴェンダースが託した音楽
音楽論「ヴェンダースの友人」番外篇(構成=井土紀州,データ作成=山本均) p164~178

ヴェンダースが愛した人々(構成・監修=樋口泰人,事典=日疋裕二+編集部) p179~187
ヴェンダース完全データファイル p214~190
ヴィム・ヴェンダース
ヴィム・ヴェンダース 全面改訂新版(E/M ブックス V.1)
遠山純生編
エスクァイアマガジンジャパン
2002年4月4日
207p
ISBN4-87295-080-1

1997年に出た同シリーズの全面改定版。まるっきり中身が違う。
ヴィム・ヴェンダース略歴(瀬川裕司) p5~16
ヴィム・ヴェンダースとの対話(2001年) p17~22
初期ドイツ時代 1 実験的短篇作品(瀬川裕司) p23~32
初期ドイツ時代 2 劇映画(奥村賢,瀬川裕司,吉田広明) p33~58
証言 ロビー・ミュラー p54~55
証言 アンリ・アルカン p68~75
証言 フレッド・ルース p76~79
証言 ペーター・ハントケ p132~133
アメリカへ(吉田広明) p59~86
「パリ、テキサス」をめぐる対話 p87~100
天使のまなざし(奥村賢,吉田広明,遠山純生) p101~148
映画における視線劇の破局(細川晋) p109~125
移ろいゆく陽光(ヴィム・ヴェンダース) p149~160
ヴィム・ヴェンダース その音楽的旅程(鈴木治行) p161~173
「エンド・オブ・バイオレンス」をめぐる対話 p177~185
ヴィム・ヴェンダースとの対話 2(2001年) p193~197
フィルモグラフィ p204~19

【パンフレット】

第1回ドイツ映画祭
第1回ドイツ映画祭
武舎忠一編
大映インターナショナル
1983年4月5日
66p

1983年4月9日~22日、渋谷の東急名画座で開催され第1回ドイツ映画祭のパンフレット。ヴェンダースはこの映画祭にヘルツォーク、ヘルマ・サンダース=ブラームス監督とともに招待され、講演を行った。映画祭りでは「ことの次第」が上映された。
はるかな国へのセンチメンタル・ジャーニー
ヴィム・ヴェンダース―はるかな国へのセンチメンタル・ジャーニー
平井正編
東京ドイツ文化センター
1984年
31p
原題:Retrospective Wim Wenders : Sensible Reise durch ein fernes Land

1984年東京ドイツ文化センター「ヴェンダース特集」のために編纂された

【関連図書】

ドイツ・ニューシネマを読む
ドイツ・ニューシネマを読む―深々とした時代の森に迷いこんだ39人の映画作家
瀬川裕司,奥村賢,松山文子編
フィルムアート社
1992年1月25日
293p
ISBN4-8459-9296-5

1970年代にデビューしたヘルツォーク、ファスビンダーらドイツの映画監督とその作品についての概論。1965年から91年までに発表された39人の監督の59作品について解説。ヴェンダース作品は「ゴールキーパーの不安」「都会のアリス」「まわり道」「さすらい」「アメリカの友人」「ことの次第」「パリ、テキサス」「ベルリン、天使の詩」「夢の涯てまでも」。
ニュー・ジャーマン・シネマ
ニュー・ジャーマン・シネマ
ハンス=ギュンター・プフラウム,ハンス=ヘルムート・プリンツラー著,岩淵達治訳
未来社
1990年10月25日
286p
ISBN4-624-71055-X
原題:Film in der Bundesrepublik Deutschland

ドイツ映画を俯瞰する概論。1962年のオーバーハウゼン宣言から1985年までのドイツの新しい映画の波について書かれている。西独のみ。用語集が便利。すでにこういう呼び方はしなくなった頃に出版された。
追憶のロード・ムーヴィー
追憶のロード・ムーヴィー
遠山純生編
エスクァイアマガジンジャパン
2000年9月7日
159p
ISBN4-87295-072-0


「ロード・ムーヴィー」が旅や放浪を扱った映画全般を指し、旅や放浪を含む移動を描いた映画全般を視野に収め、大きく採り上げたのは60年代後半以後に製作された作品。主に、車やバイク(時には徒歩)による道路上の移動が中心を占めている作品を採り上げている。ヴェンダース作品は「都会のアリス」「まわり道」「さすらい」「パリ、テキサス」「リスボン物語」が収録されている。
左ききの女
左ききの女  ]
ペーター・ハントケ<Peter Handke>著,池田香代子訳
同学社
1989年11月10日
164p
ISBN4-8102-0203-8
原題:Die linkshändige Frau

ヴェンダースが製作を担当した「左ききの女」の日本語訳。作者が監督をしただけのことはあって、当然映画は原作に忠実である。ただ、この小説が舞台がパリなのか、ドイツのどこかの街なのかがわからない。撮影はパリ郊外で、小説の舞台としてはドイツなのか。「左ききの女」というタイトルは歌から来たものだと、原作を読んで初めて知った。

ちなみに、マリアンヌとシュテファンと友達が見る映画は小津じゃなくてアニメだったりする。不自然だものね、いくらなんでも‥。

原作でも彼女が一人になりたい理由は書かれていない。だいたいが、「あなたが私を一人にする。だから私を一人にして。」と宣言するのだ。それは「一人でいても誰かとしても孤独を感じたことがなかった。孤独を感じてみたかった。だって孤独って自分を丸ごと感じることだもの」というマリオン(「ベルリン、天使の詩」)と対をなす言葉のようだ。つまり、女が孤独になるための過程をじっくりと描いた作品なわけで、理由はどうでもよかったのだ。
愛のめぐりあい
愛のめぐりあい  ]
ミケランジェロ・アントニーニ著、岡本太郎訳
筑摩書房
1996年9月1日
206p
ISBN4-48083170-3
原題:Quel bowling sul Tevere

ミケランジェロ・アントニオーニ自作の短篇集。
アントニオーニの恋
アントニオーニの恋―「愛のめぐりあい」写真集  ]
岸野正彦
求龍堂
1996年9月5日
148p
ISBN4-7630-9623-0

写真集。
インハバナ
インハバナ―ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・ストーリー  ]
後藤繁雄,大森克己
アーティストハウス
2000年2月9日
208p
ISBN4-901142-33-X

1999年の終わりにハバナへ行って書かれたもの。
出逢い―ニューヨーク
ハバナへ―旅の途上
セントロ・ハバナ―エグレムへ
ラス・ベガスでの昼下がり―プンティジータ
リハーサルは続く―エグレム・スタジオ
他にない、違うところへ―フアン・デ・マルコス
魔法のコトバ―アマディート・バルデス
ハリケーン・イレーネ―マヌエル“グアヒーロ”ミラバル
シンコペーション―オルランド“カチャイート”ロペス
ハリケーンの夜―リビエラとベダド
キューバ、愛!
キューバ、愛!―ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブと音楽揺籃の地への旅  ]
板垣真理子
作品社
2000年8月30日
254p
ISBN4-87893-365-8

第1章 ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ―ライフ・ストーリーと素顔
第2章 ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ探訪
第3章 キューバ音楽揺籃の地とトロバドール
第4章 ハバナの若手は今
第5章 サンテリーアの画家たち
第6章 キューバ70年の歴史を見た男―マフィアから革命へ
愛がなければ、人生はない
愛がなければ、人生はない―『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のミュージシャン達が語る、キューバ式愛の生き方  ]
スイッチパブリッシング(Switch library)
2000年2月10日
125p
ISBN4-916017-75-7

INTERVIEW
 エリアデス・オチョア「帽子の中のセンティミエント」―生まれ故郷のサンティアゴ・デ・クーバにこだわり続ける男のセンティミエント
 オマーラ・ポルトゥオンド「歌姫の涙」―普段着と買い物袋姿の歌姫が説く、人生の基本
 マヌエル“エル・グアヒーロ”ミラバール「終わることなきデスカルガ」―生まれついてのトランペッターに付いた渾名は「田舎もん」
 アマディート・バルデス「メタフィシコの創造者」―「想像力の必要な楽器」ティンバレスと形而上学の関係性)

世界に蒔かれたキューバ音楽の種子―世界的な流行を生んだキューバ音楽の魅力をさぐる、初心者のための基礎知識講座
大西洋を渡った神々―イブライム・フェレールが崇める聖ラザロとは?キューバ最大の宗教「サンテリーア」入門
DISK GUIDE―『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』のメンバーを中心にした、キューバ音楽の作品紹介
SABOR DE LA ALEGRIA―音楽以外にキューバを感じさせるもの。ラム、葉巻きなど実用情報
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブとキューバ音楽の手帖
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブとキューバ音楽の手帖  ]
大須賀猛
水声社
2000年2月21日
164p
ISBN4-89176-416-3

ミュージシャンたちの横顔―付・アルバム紹介
仕掛人たちの横顔
まずはオールスターズものから
キューバ音楽のCD56選
ビデオ+ブック
アフロ・キューバン・オールスターズドイツ1999
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブオランダ1998
私は映画をこう観た
この目で見たミュージシャンたちの素顔とキューバ音楽界事情
キューバ音楽はどのように発展してきたか
ザ・ブルース
ザ・ブルース  ]
マーティン・スコセッシ監修、ピーター・ギュラルニック、ロバート・サンテリほか編、奥田祐士訳
白夜書房
2004年7月15日
287p
ISBN4-89367-947-3
原題:Martin Scorsese Presents THE BLUES : A Musical Journey

【映画評・評論集】

シネマの記憶装置
シネマの記憶装置
蓮實重彦
フィルムアート社
1979年5月15日 新版:1997年3月8日
339p
ISBN4-8459-7926-8

ヴィム・ヴェンダースの『アメリカの友人』または稚拙なる模倣の倫理
>シネマの煽動装置
シネマの煽動装置(映画狂人シネマの煽動装置)
蓮實重彦
話の特集(河出書房新社)
1985年9月20日 新版:2001年12月30日
296p
ISBN4-309-26519-7

ヴェンダース編集による「カイエ・デュ・シネマ」400号記念号は各国の監督の映画化されていないシナリオだった。ヴェンダースに依頼され、小津の作品を発掘し翻訳して送ったのが蓮實氏だったことなど。
中近東上空で上映された『ハメット』は箒を持った老優たちを思い出させてくれる p200~204
ヴィム・ヴェンダースあてのカセットを録音しながら牛原虚彦やアンドルー・マクラグレンのことを思い出す p225~229
ビクトル・エリセやヴェンダースは映画における無意識の意味を改めて思い起させてくれる p266~272
ヴィム・ヴェンダースは、映画史が同時代との不幸な行き違いの歴史であることを教えてくれる p280~283
ヴェンダースの『パリ・テキサス』は、映画祭に対する映画の勝利を高らかに宣言する p283~287
大いなる映像
大いなる映像―ENTRETIENS
梅本洋一
第三文明社
1986年4月10日
272p
ISBN4-47603126-9

インタビュー集。表紙は「さすらい」のサイドカーで走るシーン。裏は「まわり道」でヴィンターが宿帳に「作家」と書くシーン。

1番目のものは1983年4月9日、東京ドイツ文化センターで。ドイツ映画祭の際に招待で来日したときのもの。ビデオの画質がまだフィルムより悪かった頃で、ビデオ嫌いを語っている。「ことの次第」が中心。

2番目のものは1985年5月8日、「さすらい」の上映後にアテネ・フランセ文化センターにて行われた蓮實重彦へのインタビュー。

3番目のものは1985年7月30日帝国ホテルにて。「パリ、テキサス」日本公開後のインタビュー。
映画は越境する(ヴィム・ヴェンダース) p191~220
ヴィム・ヴェンダース、再び路上で(蓮實重彦) p221~252
パリからテキサスまで(ヴィム・ヴェンダース) p253~267
映画はわれらのもの
映画はわれらのもの
梅本洋一
青土社
1987年10月20日
319p

映画的記憶から遠去かって ヴィム・ヴェンダース〔イメージフォーラム 1985年1月号〕p255~296
映画=日誌
映画=日誌―ロードムーヴィーのように
梅本洋一
フィルムアート社
1988年11月1日
374p
ISBN4-8459-8875-5

本書の表紙は「ベルリン、天使の詩」のわらべ唄がペンで書かれるシーン。ヴェンダースが一番盛り上がっていた頃の梅本洋一は、まさに盲信的なヴェンダース信者だった。だが、そのおかげで様々な情報を知ることができたのだ。この書籍は他にも多数の映画評が入っているが、私が最も映画を見ていた頃のものなので、かなりの数が重なる。
映画は再生する―ヴィム・ヴェンダース「パリ、テキサス」〔海燕1985.9〕 p104~107
小津への経緯が作品を生む―ヴィム・ヴェンダース「東京画」〔海燕1985.11〕 p128~131
フィルム・ノワールは蘇る―ヴィム・ヴェンダース「ハメット」〔イメージフォーラム1986.1〕 p152~155
真実と現実を〈わたし〉に伝えるヴェンダースの声〔イメージフォーラム1986.5〕 p182~186
天使はベルリンに舞い降りる―ヴィム・ヴェンダース「ベルリン、天使の詩」〔新劇1988.5〕 p257~259
われわれはヴィムと共にある―ヴィム・ヴェンダース「都会のアリス」〔新劇1988.10〕 p272~274
映画をつなぎとめるために
映画をつなぎとめるために
梅本洋一
勁草書房
1990年12月25日
233p
ISBN4-32685110-4

街と街と街へ―ヴィム・ヴェンダースとの長い旅〔Switch 6(4)〕 p136~154
小津、ヴェンダース、そして東京〔Switch 6(4)〕p157~202
映画に目が眩んで
映画に目が眩んで
蓮實重彦
中央公論社
1991年11月25日
765p
ISBN4-12-002069-X

「東京画」で厚田雄春へのインタビューを取り次いだのは蓮實重彦だった。そのいきさつや「パリ、テキサス」絶賛の頃の蓮實重彦の著作集。ちょうど氏が小津に関する本を上梓したのと、ヴェンダースが初来日したのと同じ頃だったというタイミングが良かった。双方にとって幸運な出逢いだったことがわかる。
小津安二郎をめぐるヴェンダースと厚田雄春の出会い。『東京画』の撮影に立ち合って p16~19
ヴィム・ヴェンダースとヴェルナー・ヘルツォークを隔てるものは、映画の最も神経過敏な一点である p83~86
『パリ、テキサス』は、ヴェンダースを異様なまでに若返らせた感動的なフィルムである。 p148~152
「私は最後のアメリカ映画の作家だ」 ヴィム・ヴェンダースとの一時間 p182~191
小津安二郎のストップウォッチ p191~193
ヴェンダースの『アメリカの友人』は、日本には絶対輸入されないと思い、同じ映画館に三日通いつめた。十年前のパリでのことである。 p312~316
映画では、ときとして出来ない相談があっさり実現してしまうことがある。『カイエ・デュ・シネマ』誌400号記念号を手伝う。 p338~341
「生きててよかったと思いますよ」という厚田雄春の言葉はヴェンダースに捧げられた最上のオマージュである。ヴィム・ヴェンダース監督『東京画』 p444~452
映画の復讐
映画の復讐
樋口尚文
フィルムアート社
1992年8月1日
358p
ISBN4-8459-9201-9

「夢の涯てまでも」がテーマの一文。緩慢で停滞しているのがヴェンダース映画なのに、この映画のテンポのよさに違和感を覚えながら、決して完全否定していない、という内容。筆者は観賞後何と言ったら良いものやら困っているけど、全肯定も全否定もできない様子だ。しかし、実際あのテンポは単なる詰め込みからきた物理的なものなんだが‥。
ヴィム・ヴェンダース、胸騒ぎさせる不信のとき p142~149
バグダッド・カフェでお茶を
バグダッド・カフェでお茶を―映画を“聴く”ための12章
河原晶子
洋泉社
1994年3月25日
204p
ISBN4-89691-138-5

ヴェンダース信奉者になれないと正直に言いながら、ヴェンダースと音楽の関係について語る。「Night and Day」について映画関係者がふれた記事があまり見なかったが、なるほどなと思わせた。
ヴィム・ヴェンダース―ロック愛好者としての多彩なセンスゆえに…
映画の密談
映画の密談―11人のシネアストに聞く(リュミエール叢書)
鈴木布美子
筑摩書房
1994年9月10日
303p
ISBN4-480-87178-0

2本のインタビューを収録。1本目は1992年3月12日 東京にて。2本目は1993年10月3日 東京にて。
ヴィム・ヴェンダース
 『都市とモードのビデオノート』『夢の涯てまでも』p145~159
 『時の翼にのって』p160~175
映画の森―その魅惑の鬱蒼に分け入って
映画の森―その魅惑の鬱蒼に分け入って
川口敦子
芳賀書店
2000年11月10日
403p
ISBN4-8261-0153-8

インタビューを4本収録。うち二本が「リスボン物語」で、海外でも「Lisbon Story」ではなく「Lisbon Monogatari」で公開したかったとか。それだとモノラルの映画か?と聞かれる‥などという冗談を言っている。
ヴィム・ヴェンダース p285~298
「リスボン物語」〔劇場用パンフレット 1995年8月〕
「ベルリン、天使の詩」〔スクリーン 1988年6月号〕
「時の翼にのって ファラウェイ・ソー・クロース!」〔キネマ旬報 1993年11月下旬号〕
ヴェンダース・インタビュー〔月刊プレイボーイ 1995年11月号〕
映画監督の未映像化プロジェクト
映画監督の未映像化プロジェクト
エスクァイア マガジン ジャパン
2001年12月10日
174p
ISBN4-87295-079-8

カイエ・デュ・シネマ誌に掲載された「緩やかな帰還」という作品のシノプシスを翻訳して掲載している。
ヴィム・ヴェンダース p48~51
ドキュメンタリーの修辞学
ドキュメンタリーの修辞学
みすず書房
2006年11月24日
240p
ISBN4-622-07251-3

「ニコラス・レイ読本」(boid 2013年7月刊)に採録。
虚構に踏みとどまる矜持――ヴィム・ヴェンダース『ニックス・ムービー』 p88~92

【その他】

ランドスケープへ
TOWARD LANDSCAPE ランドスケープへ
デルファイ研究所
1992年12月10日
95p
ISBN4-924744-95-6

建築デザイン会議実行委員会編。第五回建築デザイン会議にて行われた講演内容及び質疑応答(p6~16)、写真(p17~32)を収録。
ヴィム・ヴェンダース氏講演会「イメージから見た都市ランドスケープ」 p6~32
東京欲望
東京欲望
小学館
2000年12月10日
159p
ISBN4-09-681401-6

ベン・シモンズという写真家の東京を題材にした写真集にヴェンダースがエッセイを寄せている。
トウキョウへの愛:ヴィム・ヴェンダース p140~145
Love for Tokyo : Wim Wenders p146~149

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